IT法務

 NDA(Non-Disclosure Agreement)は、例えば「損害賠償の威嚇のもとに、情報の秘密保持を義務付ける契約」などと説明されることがあります。これは間違ってはいませんが、売買契約を「損害賠償の威嚇のもとに、提供した物品の代金の支払を義務付ける契約」と言うのと同じように、少々違和感があります。売買契約で ...

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 IT系の事業に関わる契約は、商流が長くなることが少なくありません。この種の契約には、委託者にとって受託側の業務実態が見えにくくなるとか、中間事業者が破綻すると商流全体の崩壊につながりかねないとか、商流の中間に「中抜き」のつもりで入った事業者が思わぬ責任を背負いこむとか、さまざまな問題点があります。  ここで考えてみた ...

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 電子契約は、業務の効率化や印紙代の削減といったそれ自体としての利点だけでなく、押印を排するという意味でテレワーク推進の観点からも注目を集めています。政府も、「押印についてのQ&A」により、見直しを呼び掛けているところです。ただ、現状では、その法的効力や取引実務における通用力の点で不安を感じることも事実です。以下では、 ...

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 タイトルは「IT契約実務のイロハ」としましたが、必ずしも「IT契約」ばかりに限りません。また、「イロハ」と言っても、中小事業者向けとばかりも言えません。実際、一応の法務機能があるそれなりの規模の事業者でも、これらをしっかり理解し、実践できている企業は、それほど多くはないようです。逆に言えば、法務機能が少々弱くとも、こ ...

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 「取引介入型サービス」というのは余り聞かないかも知れませんが、本来は二者間である取引に第三者が何らかのサービスをもって介入し、三者関係になるものを指します。もちろん、そのサービスに一定のメリットがあるからこそ、ビジネスとして成立するわけですが、デメリットにも注意しなければなりません。以下に、そのようなデメリットが生じ ...

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 請負契約でも準委任契約でも、報酬の支払は後払が原則です。もちろん、これは任意規定(法律上のデフォルト)ですから、契約によって前払あるいは中間金ありに変更することは可能です。前払であるか後払であるかは、資金繰りに大きな違いを生じさせますが、むしろそれより大きいのがいざという時に契約当事者の交渉力に与える影響です。 支払 ...

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 サービス・レベル・アグリーメント(Service Level Agreement)とは、あるサービスを提供する事業者(ベンダ)とその利用者(ユーザ)の間で、サービス契約に付随して結ばれるサービスレベルに関する合意をいいます。ここでいうサービスレベルは、広くサービスの定義自体、範囲・内容、品質、サービス結果を含みますが ...

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 紛争の当事者間で、一方が他方を一方的に押し込んでいれば、よほどの事情がない限りは相手方は折れるしかありません。これは実際には紛争と言えるようなものではなく、全体のパイは、「1+0=1」という状況です。もっとも、負け筋の相手方にも多少の理があれば、それなりに抵抗してくるかもしれません。落ち着きどころはこちらに有利な地点 ...

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 表題にある「劣化契約」は、造語です。モノだけでなく、企業や官僚や容姿までが劣化すると言われる時代ですから付けてみたわけですが、劣化契約の場合、これらとは一線を画する事情があります。それは、やむを得ず、あるいは結果的に劣化するのではなく、当事者が意図的に劣化させる、という事情です。つまり、当事者が(いかにも拙い思惑の下 ...

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 契約書の契約条項を検討する場合、リスクヘッジについては考えるかも知れませんが、費用対効果については余り考えないかも知れません。しかし、実務で後者をなおざりにするのは、決して好ましいことではありません。 コストに引き合う場合  以下に例を挙げるのは、ライセンサーと代理店との代理店契約にある、勧誘行為の優先権に関する非常 ...